移植について
署名をしていただいた中で、「移植をすれば良いのではないか」というご意見を多くの方にいただきました。 そこで、移植について、現時点で私たちがわかっていることをご報告させていただきます。 私たちが調べ、まとめたため、間違っている情報があるかもしれません。ご了承ください。
1、樹木の移植の流れ
① 根を切る:根や土の状態を見ながら、根鉢の大きさを決定する。
② 保護する:“根回し”(根を切ることで、幹に近い根にたくさんの細根を発生させる作業)を行うことで、新しい土の中から水や養分を吸い上げる準備が整う。最後に土を埋め戻し、水やりをした後、2週間から3か月待つ必要がある。その後、移植を行う。
③ 移動する:大型クレーンによって吊り上げて移動する。
2、 樹木移植の工法
① 立曳き工法:『伊勢造園建設株式会社』のホームページより
幹に麻を利用して、樹木養生をする。また、堅固な根鉢となるように根巻を施す。その後、立ち姿のまま滑車を利用して運ぶ。
※根鉢:土と根が一体となったもの
※根巻:木の根などを包むこと
特徴
・樹木への負担を最小限に抑えることができる。
・昔ながらのやり方
考えられる問題点
・滑車を設置する場所はあるのか
② 樹木移植機械工法:『東武緑地株式会社』のホームページより
専用の重機を使用し、掘る、運搬、植付の工程を効率よく短期間に行うことにより、季節を選ばず、樹形を損なうことなく、樹木の活着率を高める工法
※活着:根づいて成長すること
特徴
・大径木を短時間で移植できる。
・移植適期をはずれても、移植可能。
・根回しや根巻の必要がなく、人手をかけずに移植できる。
考えられる問題点
・重機を置く場所があるのか
3、 今回、移植をした場合の課題・不明点(2月26日時点)
・工事終了後、現在の位置に戻す場合、工事をしているあいだの2年間はどこに移動するのか/別の場所に移動する場合、どこに移動するのか
・移植するまでにどれくらいの期間・費用が必要なのか
・根回しをする期間がない。七十年館前のクスノキの場合、根回しなしで移植すると、枯死してしまう可能性が考えられるようです。
4、 成功事例:国士館世田谷キャンパスのプラタナス
・樹高約20m、胸高直径はおよそ1.5m、樹齢は70~80年程度
・学生レストランや学園本部の入るビルが建つことになり、移植された。 現在は、卒業生の思い出の樹木となっているようです。
5、 参考文献
『伊勢造園建設株式会社』(閲覧日2019年2月24日)
http://www.isezoen.jp/tatebiki.html
『東武緑地株式会社』(閲覧日2019年2月24日) https://www.toburyokuchi.co.jp/landscape/equipment/
『外構工事で植栽の移植を成功させる方法』(閲覧日2019年2月24日)
https://ansin-kouji.com/shokusai/ishoku.html
『国士館大学』(閲覧日2019年2月24日) http://bungakubu.kokushikan.ac.jp/chiri/PhotoEnv/setagaya/setagaya.htm
『株式会社富士植木』(閲覧日2019年2月24日)
https://www.fujiueki.co.jp/
移植に関して、追加の情報等ございましたら、以下の連絡先にて教えていただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
日本女子大学学生有志 jwu.kusunoki@gmail.com
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